2021年9月自民党の総裁選が行われることが決まり、立候補者が次々と名乗りを上げています。
新型コロナウイルスの脅威に晒されている中、各候補者はどんな政策を掲げて訴えるのでしょう。
今回の記事では、素人でも分かりやすく総裁選のことを開設していこうと思います。
2021自民党総裁選のルール
ではまず、今回の自民党総裁選のルールはどうなっているのでしょうか。
総裁選立候補のルール
最初に総裁選の立候補についてですが、20名の自民党国会議員の推薦が必要になります。
ここが実は結構ハードルが高くて、その理由が「推薦人の政治生命も大きく関わるから」です。
推薦した総裁候補が勝てば人事面での優遇を受けられる一方、負けたら外されるわけですからね。
今回の総裁選候補は後ほどご紹介しますが、高市さんや石破さんは20人集まるか際どいとの情報。
菅さんと岸田さんは派閥などもあって集められるそうなので、党内での人望も大切なんですね。
総裁選の全体の流れ
非常にシンプルにまとまったフローがあったので、ここに貼っておきます。
まず投票するのは、国民ではなく同じ自民党内の議員さんたちによる組織内投票になります。
アメリカなどの大統領制の場合は、国民が直接投票して選ぶスタイルなので日本とは少し異なります。
投票する権利は、国会議員と党員・党友が持っていて、党友とは自民党の支援団体に当たります。
ポイント
国会議員:383名の議員が1人1票投じることができる
党員・党友:全国約113万人をまとめて383票
彼らが投票を行い、有効票だと判断された票数の過半数以上を奪った場合はその人が総裁になります。
過半数を超える人がいない場合、上位2名による決選投票により決まるというルールになっています。
2021年9月17日に告示、9月29日に投開票が行われて新総裁が決定するという日程です。
改めて見ると、非常にシンプルで分かりやすい仕組みになっているなあと思いますよね。
総裁選候補4名はどんな人物?
それでは、2021年自民党総裁選に立候補すると言われている4名の人物を紹介したいと思います。
菅義偉
ポイント
名前:菅義偉(すがよしひで)
生年月日:1948年12月6日(72歳)
出身:秋田県湯沢市
現職:第99代総理大臣
特徴
・段ボール工場勤務から総理へ成り上がった異色の人物
・口数少なく目立たず真面目、実務のスペシャリスト
・政治家の実力はお墨付きも口ベタで不人気キャラ
秋田のさくらんぼ農家出身で、一代で総理大臣まで掴み取った豊臣秀吉タイプ。
現在の総理大臣であり、2020年9月から1年間日本のトップとして務められた人物です。
菅さんは政治家としての実務に長けており、強い志を持って物事を成し遂げる力を持っています。
「携帯料金引下げ」「デジタル庁創設」「ワクチン1日100万回接種」を、わずか1年で実行しました。
頑固とも言われることが多いですが、物事を成し遂げる力は他の候補にはない魅力と言えるでしょう。
ただし、皆さんご存知のとおり口ベタで真面目で融通の利かないという弱点もあります。
その影響もあって国民から人気がなく、小泉純一郎元総理と真逆のようなタイプの総理です。
記者会見でも歯切れが悪く、特にこの有事の際に首相は不向きなのではと個人的に思います。
次の総裁選にはすでに立候補を表明していますし、今のところ最有力候補との見方が強い印象です。
しかし国民の人気がないので、総裁選の後にある衆議院総選挙で自民党が負ける可能性があります。
となれば、総裁選で自民党員が別の候補者に票を集めるかもしれないので、磐石とは言えませんね。
岸田文雄
ポイント
名前:岸田文雄(きしだふみお)
生年月日:1957年7月29日(64歳)
出身:東京都渋谷区
現職:衆議院議員
特徴
・元銀行員のバランス型タイプ
・「政治家で最も話が面白くない男」と言われるほどド真面目
・二階下ろしを掲げて菅総理の対抗馬として注目されている
東京都渋谷生まれ、幼少期をアメリカで過ごしたエリート出身の岸田文雄さん。
敵を作らない温厚なタイプで、そつなくこなすジェネラリストと言われています。
実力でのし上がったというより、ミスや強い主張をせずに出世していった感じですね。
彼のことを「政治家で最も話が面白くない男」と言う人が多く、ドがつく真面目な性格。
菅さんも真面目ですが、菅=強硬派・岸田=温厚派というスタイルの違いははっきりあります。
まあ、やはり有事の際には向かない人だよな〜という印象が拭いきれないと思っています。
ちなみに2020年9月の総裁選にも出馬して、菅さんに大差で敗北した経験があります。
そんな目立たない岸田さんですが、今回の総裁選で自民党のドン・二階幹事長外しを表明。
バランスタイプの岸田さんがまさかの強硬策に出て驚いたのですが、総裁選への強い意志を感じます。
菅さんの対抗馬と言われており、総裁選で勝利する可能性も十分にあると言われているのが現状です。
高市早苗
ポイント
名前:高市早苗(たかいちさなえ)
生年月日:1961年3月7日(60歳)
出身:大阪府
現職:衆議院議員
特徴
・関西人で気の強いリーダータイプ、国民人気No.1
・対中国への強硬姿勢、経済政策で高い評価
・学生時代はヘヴィメタバンドのドラマー、デーモン閣下ファン
大阪出身の関西人、関西弁でハキハキ話すことができるリーダータイプ。
気の強い性格であり、菅・岸田とは違い人前に出てしっかり発言できるのが特徴。
総務大臣時代の実績も高く評価されており、今回の候補者の中では最も国民人気が高い方です。
党内で支持が多いのは菅・岸田、国民人気が高いのは高市。
なので、総選挙を見据えて自民党員が高市さんに票を集める動きが出るのではと予想されています。
今総裁選のダークホース的存在であり、推薦人20名集まれば勝利する可能性が十分にあるでしょう。
次の総理大臣はちょうど100代目、そこで初の女性総理誕生というシナリオも魅力的に映ります。
有事の際に活躍できそうな方ですし、どうも高市さんに時代の流れが来そうな気がするんですよね。
ちなみに、彼女はすでに「アベノミクス」から引き継ぎ「サナエノミクス」を提唱しています。
総理になった時に行う経済政策を掲げており、このあたりも他の候補者にはないポイントでしょう。
私の大学の先輩でもあるので、個人的にもめちゃくちゃ応援しているのがこの高市早苗さんです。
石破茂
ポイント
名前:石破茂(いしばしげる)
生年月日:1957年2月4日(64歳)
出身:鳥取県
現職:衆議院議員
特徴
・政治家の実績と実力ともに候補者No.1
・数々の大臣を歴任した経験豊富、しかし人気がない
・政界きってのアイドル、軍事、鉄道のオタク
自民党のラストサムライ、3度の総裁選に敗れてなお政治家として活躍している石破茂さん。
地方創生大臣・農林水産大臣・防衛大臣などを歴任してきた方で、候補者の中で最も実績あり。
9月1日時点では正式に出馬表明していませんが、情勢を見極めた上で出馬する可能性もあるでしょう。
政治家としてのタイプは菅さんに似ているかなと思いますが、石破さんは長いものに巻かれない性格。
自身の信条や美徳があり、それに反する行為は政治家として行わないという考えを持っています。
素晴らしい方ですが、一方で党内での仲間作りや国民からの人気がどうしてもイマイチな印象です。
特にここ数年は、安倍さんや麻生さんに背を向けるような発言や行動が散見されました。
この影響で、今回立候補したとしても推薦人20名集まらないかもしれないと言われています。
知名度抜群の石破さんですが、彼もまた首相ではなくNo.2あたりが一番力を発揮する人でしょう。
まとめ
以上、今回は2021年9月に実施される自民党総裁選について簡単に解説してみました。
私の希望や感想では、今回の総裁選候補の中で最も適したリーダーは高市早苗さんかなと思います。
その他3名はバランス型やNo.2型であり、特にコロナ禍の有事には向かないかなという印象でした。
結果が全く予想できない今回の総裁選、果たして誰が100代総理大臣に任命されるのでしょうか。