新型コロナウイルスの感染予防を続ける中、2021年9月中国で新たな感染事例が発覚しました。
その原因菌は「炭疽菌」と呼ばれるもので、コロナウイルスとは比較できないくらい危険なもの。
今後パンデミックになる可能性も示唆されておりますので、いち早く情報をお伝えしていきます。
中国での炭疽菌感染報道の内容
2021年9月に入り、新型コロナに次いで嫌な報道がTwitterで流れていました。
それが炭疽菌の感染によってお亡くなりになった事例で、詳しくはこちらを載せておきます。
中国で最近急性感染症の炭疽になる事例が相次ぐ中、炭疽菌に感染した14歳の生徒が死亡。7月28日に高熱と嘔吐、下痢などの症状を見せ、8月6日に死亡したと発表。男子生徒の村の医院で治療中に意識不明、専門家の判定の結果炭疽菌に感染したことが確認。死亡した生徒の家族が牛の飼育と食肉処理業に従事、発病直前に家で病気の牛の処理をしていた。生徒が死亡した家で病気の牛を処理していた35歳の男性も炭疽菌に感染し現在隔離治療中。7月の1ヶ月に中国では66人が炭疽菌に感染したことがわかった。
14歳の男子生徒が炭疽菌に感染して死亡、さらに7月中国では66人の炭疽菌感染者を確認。
8月以降のデータは特に掲載なかったのですが、この数が大きく増えていたら危険信号でしょう。
日本では炭疽菌にかかることはほとんど聞いたことなく、主にアフリカ・中南米に症例が多いです。
近年だと生物テロとして利用されるケースがあり、郵便物に封入して送りつける事例がありますね。
ところで、そもそも炭疽菌ってどんな症状を起こすものなんでしょうか?
炭疽菌についてよく分からない人も多いと思うので、ここでまとめてご紹介します。
炭疽菌とはどんな感染症なのか
ここからは、炭疽菌はどういった感染症なのかを詳しくわかりやすくお伝えしていきます。
感染経路や症状
まず感染経路と症状についてですが、炭疽菌とは3つの感染方法があります。
皮膚炭疽
自然感染する炭疽菌の95%以上が、この皮膚炭疽と呼ばれる方法で感染すると言われています。
つまりは、接触によって感染するというのが炭疽菌の大きな特徴ということです。
炭疽菌はそもそも、動物から感染するケースが多く、その動物の血液・体液・死体に潜んでいます。
それに人間が触れただけでは感染しないのですが、傷口から体内に入ると感染してしまいます。
ほとんどがこのパターンなので、普段家畜と触れ合わない方は感染リスクが低いと言えるでしょう。
まず最初に痒みが出て、水膨れになったあとに潰瘍のような黒いくぼみができるそうです。
これがあらゆる皮膚上で起こり、最悪死に至るケースもあるので早期の治療が必要となります。
腸炭疽
炭疽菌のついた食べ物を摂取した場合に発症します。
こちらのケースは日本では稀ですが、発熱・嘔吐から始まり、下痢・吐血などに進行します。
腸炭疽も死に至ることがありますので、症状が出たときはすぐに病院に行かないといけません。
肺炭疽
最後は空気感染型の肺炭疽ですが、これが最も恐れる感染パターンかと思われます。
コロナウイルスも空気感染により世界中に広まりましたし、防止するのが非常に困難です。
しかしながら、現存の炭疽菌は空気感染するほどの量は排出されないので、心配は不要です。
もし感染した場合は、インフルエンザのような高熱が出た後に呼吸困難になり危険な状態になります。
炭疽菌の対処法やワクチン
では、炭疽菌にかかってしまった場合の対処やワクチンの存在についてお伝えします。
まず対処法ですが、日本では抗菌薬が取り扱われているので病院に行きましょう。
シプロキサンやドキシサイクリンなどの薬があるので、それを処方して早期回復を目指しましょう。
現在発見されている炭疽菌だと、空気感染するほど飛散しないので過度な心配は不要です。
もちろん病院の指示に従うべきですが、慌てて隔離などする必要はないのでご安心ください。
ちなみに、新型コロナワクチンに感染した際の応急措置として、酸素ボンベが有効と言われています。
体内の酸素飽和度が下がってしまうと呼吸困難になるので、自宅に1つ置いておくのがおすすめ。
お手軽なものから高性能なものまで、厳選して3つご紹介していますのでこちらも要チェックです。
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そして炭疽菌ワクチンの存在ですが、日本では残念ながら未承認となっています。
海外ではワクチン接種の事例があるものの、副作用の問題から認められていないのが現状です。
とにかく、海外で野生の動物に触れたり食べることは絶対に避けるようにしておきましょう。
日本国内での炭疽菌事例
日本で炭疽菌が流行した事例はないのですが、オウム真理教がテロ未遂を起こした事件はあります。
1993年教団本部で炭疽菌を培養し、屋上から2回にわたり実験的に散布する行為を行いました。
生物テロを起こす計画で培養していたのですが、周辺住民から悪臭の通報があり発覚しました。
こんな危険な菌をばら撒くなんて・・恐怖でしかないですよね。
この2年後の1995年に地下鉄サリン事件を起こしていて、無差別テロが現実になりました。
この当時、麻原彰晃がテレビや選挙に出てたことを思うと、本当に恐ろしい時代だったなと感じます。
それでも散布された炭疽菌で空気感染した報道はなかったので、リスクは低そうです。
今後の恐ろしい展開とは
以上のことを踏まえれば、中国での炭疽菌感染事例は恐ろしいものの、接触しなければ基本安全です。
炭疽菌は恐れる必要はない、、と言いたいところですが、新型の空気感染型の炭疽菌がヤバイです。
もちろん新型が発覚したわけではないですが、今回の中国の事例が新型なら警戒すべきですね。
なので、まずは炭疽菌というものの基本情報をしっかり知っておくことが大事です。
日本にワクチンはないが抗菌薬は存在しているので、早期の病院治療が大切と覚えておきましょう。