2022年大学ラグビーも準決勝を迎え、関東3チームと関西1チームが勝ち残りました。
その中でも、昨年王者の帝京大学と久しぶりのベスト4となった筑波大学に注目が集まっています。
この2チームが激突となるのですが、戦力比較・注目選手・勝敗予想をやっていこうと思います。
帝京と筑波のチームの特徴
ラグビーの名門である帝京大学と筑波大学、これらのチームカラーを比較してみましょう。
帝京大学の特徴
近年の大学ラグビー界で最強のチームと言えば、この帝京大学と言っても過言ではないでしょう。
大学選手権の優勝10回、しかもここ13年で10回の優勝と素晴らしい成績を残してきています。
2022年シーズンも優勝候補の筆頭であり、まさに黄金時代を築いている大学と言えるでしょう。
帝京大学の特徴としては、チームスローガン「ENJOY&TEAM WORK」がヒント。
岩出前監督が上下関係を撤廃し、コミュニケーションを活性化させて精度の高いチームワークを構築。
現代に合った自主性を重んじるスタイルをとっているため、のびのびとプレーする姿が印象的です。
個々人の力が高いのはもちろん、組織力や統率力も非常に高いため、攻守ともに隙が少ないのが強み。
OBには、日本代表の堀江翔太さん・中村亮土さん・流大さん・松田力也さんなど名選手がずらり。
全国から有能なラガーマンが集う帝京大学、日本一に向けて死角なしといったところでしょうか。
筑波大学の特徴
着実に実力を積み重ね、近頃は大学選手権の常連となりつつある筑波大学。
ダークホース的存在として強豪と接戦を繰り広げることが多く、毎年期待の高いチームです。
最高順位は2012年シーズンの準優勝で、このときは帝京大学に22-39で惜敗しています。
筑波大学の特徴といえば、伝統的な激しいディフェンスと言えるでしょう。
ピンチの場面になればなるほど、前に出て強くて低いタックルで相手を後退させます。
攻めよりむしろ守り勝つスタイルが筑波の特徴であり、2022年シーズンも継承しています。
OBでいえば、日本代表で活躍の福岡堅樹さん・山沢拓也さんがいらっしゃいます。
お二人ともジャパンで中心となっていた方々ですし、素晴らしいバックスの選手です。
バックスのスピードや強さも筑波大学の特徴でもあるので、今年も期待できると思います。
帝京と筑波の成績比較
大学名 | 帝京大学 | 筑波大学 |
所属リーグ | 関東大学対抗 | 関東大学対抗 |
リーグ戦成績 | 7勝0敗(1位) | 3勝4敗(5位) |
総得点(リーグ) | 449点 | 231点 |
平均得点(リーグ) | 64.1点 | 33点 |
平均失点(リーグ) | 10点 | 28.9点 |
対戦成績(2010~) | 12勝1敗 | 1勝12敗 |
それぞれの勝ち上がりとデータを比較してみましょう。
帝京大学は全勝でリーグ戦を勝ち上がり、同じリーグで3勝4敗の5位で勝ち上がったのが筑波大学。
リーグ戦での直接対決では、45-20で帝京大学が勝利を収めているといった実績があります。
データ上はすべての項目で帝京大学有利となっていますし、実力も上なのは明らかでしょう。
さらに準々決勝で、帝京大学は同志社大学を相手に50-0と完封勝ちを収めていて、盤石の態勢。
順当にいけば、帝京大学が決勝に勝ち進むというのは間違いないかと思われます。
ただし、激しいタックルを武器に上位校と良い試合をするのが筑波大学。
今年も、2020年シーズンで全国制覇した天理大学を破り、準々決勝で東海大学を撃破しています。
劣勢が予想された試合をことごとく突破しているので、非常に勢いに乗っているチームでもあります。
この準決勝でも、ジャイアントキリングを期待しているラグビーファンが大勢いるはずです。
帝京大学を破れるとすれば筑波大学だと思いますし、帝京大学が勝てば優勝することになるでしょう。
帝京と筑波の注目選手
帝京大学と筑波大学、それぞれの注目選手は誰になるのでしょうか。
今回はキーマンとなる1名をピックアップしてご紹介したいと思います。
帝京大学WTB 小村 真也(2年)
高校時代、ニュージーランド留学を経験して帝京大学へ進学した小村選手。
スタンドオフ・フルバック・センターなどどのポジションでもこなせる才能豊かなプレーヤー。
2年生にしてすでに日本を代表する大学生になっており、筑波大学戦でもトライ量産が期待されます。
リーグ戦の筑波大学戦でも4トライを決めて、マンオブザマッチに選出されています。
他のリーグ戦でも攻守にわたって活躍しており、強力ディフェンスの筑波大学の脅威になるでしょう。
ちなみに、小村選手の祖父は元伏見工業監督・山口良治さんであることでも有名ですね。
まさにラグビーの申し子と言える選手だと思いますし、この試合のキーマンになるでしょう。
筑波大学のキーマン・大畑亮太選手の対面となるので、この対決も楽しみです。
筑波WTB 大畑亮太(2年)
1年生の頃から試合に出場していた、期待のウイング・大畑亮太選手は必見です。
東海大仰星高校時代には2・3年生の時に花園出場、優秀選手にも選出されたスピードスター。
彼のスピードとステップは切れ味が抜群なので、堅守の帝京大学でも止めるのが難しいでしょう。
リーグ戦での帝京大学戦では出場がなかったものの、今回はスタメン出場が濃厚。
どれだけ得点を稼げるかが筑波大学の勝利に繋がるので、自慢のスピードを披露できるかどうか。
ちなみに、元日本代表で東海大仰星のOBである大畑大介さんとは、血縁関係がないそうです。
「大畑2世」との呼び声が高いですが、大畑大介さんのような爆発力に期待したいところです。
帝京vs筑波の勝敗予想
では最後に、準決勝の対決の勝敗予想をしたいと思います。
個人的な予想ではありますが、帝京35-15筑波で帝京大が決勝進出で!
筑波大学も気合が入っていると思うので、リーグ戦よりは点差が縮まると思っています。
とはいえ、帝京大学も弱点が少ないので負けることは予想しにくいのではないでしょうか。
帝京大学は昨年の王者なので、2022年シーズン優勝すれば2連覇となります。
かつての9連覇までの道のりはまだまだですが、来年にも繋がることになるでしょう。
大学ラグビー準決勝・早稲田vs京産はどっちが強い?注目選手と勝敗予想
まとめ
以上、2022年大学選手権準決勝・帝京vs筑波の紹介をさせていただきました。
最強帝京に太刀打ちできるのは筑波だと思うので、面白い試合になるのではないでしょうか。
いちラグビーファンとして、じっくりテレビで観戦しながら応援したいと思います。